2009年4月
歴史に触れ、自然に憩う神宮の森

都心にありながら年中深い緑に包まれ、初詣客日本一の座を守り続ける明治神宮。 この森は昔からあった所謂原始林ではなく、古くは加藤家、井伊家の下屋敷のあったところに、明治天皇・皇后両陛下のご人徳を偲ぶ国民の総意によって大正9年に造営された人工林です。広大な敷地内には、宝物殿をはじめ、目の覚めるような新緑、秋の紅葉など季節の移り変わりを感じさせてくれる多くのスポットがありますが、中でも最もオススメなのは御苑内にある花菖蒲でしょう。6月の中旬から下旬にかけて1500株の色とりどりの菖蒲が咲き競うその様は見事の一語に尽きます 。
これは、皇后様想いの天皇が皇后様をお慰めするために植えられたもので、生前お二人は公務でお疲れになった心身をここで癒されたと言われています。御苑内には菖蒲園の外にお釣り台や隔雲亭などやはり皇后さまのために建てられた建物もあり、ここには 激動の明治揺籃期を導かれたお二人の心を通わせた心象風景が感じられるのではないでしょうか。
そんな両ご祭神に縁の深い場所に築かれた明治神宮だからこそ、宗教を超えて、90年もの長きにわたり国民を惹きつける魅力を持ち続けているのでしょう。 なお、付言すれば外国人には、未だに世界的に活発な活動を続けている「昭憲フアンド」の創始者である昭憲皇太后の方が明治天皇よりも名前が知られていること、あまりにも 有名です。

(写真) 神宮の森
原稿・写真提供:
NPO法人 東京シティガイドクラブ















